寒さの厳しい北海道ですが、冬を含め年間を通してカヌーを楽しむ事ができます(※一部の地域は除く)。ハイシーズンは夏ですが、冬にしか目にする事のできない美しい景色を楽しめるところが"冬カヌー"の醍醐味です。

例えば、"霧氷(むひょう)"も冬にしか見る事のできない美しい景色の1つ。気温が低い地域でのみ見る事ができる霧氷ですが、北海道でも霧氷を見る事ができます。霧氷は空気中の水蒸気が木の枝に付き凍ったもので、自然が作り出した造形美は一見の価値があります。他にも、雪の花畑のように美しい"フロストフラワー(=霜の花)"と呼ばれる氷の結晶も、冬限定の美しい景色の1つ。結氷した湖面に雪が積もっていない事、気温が-15℃以下のほぼ無風状態である事、天気が良すぎない事など、様々な条件が揃わなければ見る事ができないため、"奇跡の花"とも言われています。

釧路湿原は、"蓮葉氷(はすはごおり)"を見る事ができる湿原。蓮葉氷とは、川・湖・海の水が冷やされ出来た氷の塊が、互いにぶつかり合うことで周囲に丸みをおび、蓮の葉のような形状になった氷。道東の湖でよく見られますが、釧路川ではカヌー中に見る事ができます。冬の釧路湿原は、市街地から離れているがゆえに幻想的で雄大な景色が広がるカヌー開催場所です。

また、蓮葉氷以外にも、水蒸気が氷結し木の枝に付着した"霧氷(むひょう)"、美しく咲く霜の花"フロストフラワー"、水蒸気が氷結し霧状になった"蒸気霧(※北海道の方言で"けあらし"ともいう)"など、冬の北海道らしい景色をたくさん見る事ができます。加えて、エゾシカ・オオワシなど、希少な動物たちが暮らす釧路湿原。冬には木の葉が枯れ落ちるため、観察しやすい好条件が揃います。自然の造形美と野生動物を観察できるところが、冬の釧路湿原カヌーの魅力です。

支笏湖(しこつ湖)は、"しぶき氷"を見る事ができる湖。しぶき氷とは、湖・川・海のしぶきが木の枝などに付着し、それが冷気で冷やされた氷。似たものに氷柱(つらら)がありますが、氷柱は雫が凍ったものに対し、しぶき氷は文字通りしぶきが凍ったものです。支笏湖は水質が高く不純物が少ないため、日光が当たると宝石のような美しさ。条件が良ければ淡い青色に見える事もあります。冬の支笏湖は、美しい氷の世界を目にする事ができるカヌー開催場所です。

また、支笏湖は、水深日本第二位を誇る北海道最北の"不凍湖(=年間を通して凍結しない湖)"。しぶき氷は水辺の低い場所で多く見る事ができるため、不凍湖である支笏湖は、しぶき氷をカヌーで見るのに最適な湖と言えます。周囲を見渡せば、雪化粧をした山・空・湖のコントラストが美しく、絵に描いた様な絶景を目にする事ができるところが、冬の支笏湖カヌーの魅力です。

千歳川は、"ブルーリバー"と称される青く透き通った川。夏は日本固有種の水草"千歳梅花藻(チトセバイカモ)"が鮮やかな緑に美しい川ですが、冬は青みが増しブルーリバーと呼ばれるほど青く美しい川へと変わります。水質日本一の支笏湖に源を発する千歳川の透明度は高く、カヌーに乗ると空に浮かんでいる様な不思議な感覚を体験する事ができます。冬の千歳川は、自然の美しさを存分に堪能できるカヌー開催場所です。

また、鮭(サケ)の遡上(そじょう)を見る事ができるのも、冬の千歳川カヌーの醍醐味の1つ。12月中旬～年明けの期間限定ではありますが、カヌーに乗って上から鮭を見下ろす貴重な体験が楽しめます。雪景色の中で一段と映える青く美しい川と、そこを泳ぐ鮭の遡上を見る事ができるところが、冬の千歳川カヌーの魅力です。